あなたの尊敬するリーダーは誰ですか?
「スティーブ・ジョブス」「孫正義」「坂本龍馬」あたりは鉄板だろうか。
「野村監督」「楽天の三木谷さん」あたりも時々聞く答えだ。
この質問、リーダーシップに関する研修では必ず聞かれるだろう。
しかし、「尊敬しているリーダーは誰か、そしてそれは何故か?」という
質門に対して実際に明確に答えを持っている人はどれくらいいるだろうか。
そして、そのリーダーが持っている資質・能力、あるいは行動について
どれくらい理解しているだろうか。
そして、もしそのリーダーについて理解していたとして、
本当に「尊敬」しているのだろうか。ぼんやりとした「憧れ」ではないだろうか。
「尊敬している」という言葉は、「リスペクト」という言葉で
だいぶ尊厳を失ってしまったが、実際に相手のことを深く理解して
いないのに「尊敬」することなど出来ない。自分との違いが何か、
明確に定義出来ないと尊敬しているとまでは言えないと思う。
とある外国人がこの質問を受けた時、
「おれには尊敬しているリーダーなんていないよ。
そもそも尊敬、という感情がよく分からない。
だからみんなの尊敬している、というのが何なのか、詳しく知りたいんだ。」
と発言していた。
私も「尊敬している」とまで言えるようなリーダーは見つけられていないのだが、
誰でもいいから誰か挙げないと恥ずかしい、と思っていた私は、無難に
「ジョブス」とでも言おうかと思っていたので、この発言は衝撃的なものであった。
自分を取り繕うシーンがあるようでは、まだまだ尊敬に値するリーダーにはなれない。
もっと正直な、真摯な、そして謙虚な人間になれるよう、努力していかねば。